運転免許は介護職において必須の資格なのか

介護職の求人では、介護職員初任者研修などの介護の資格を必要とする事業所もあるが、運転免許を必須としている施設も見受けられる。中でもデイサービスを行う施設では、運転免許が求められることが多い。その理由は、デイサービスにおける基本業務の一つが利用者の送迎にあたるためだ。と言っても、全ての施設が運転免許を必須としているわけではなく、「運転業務なし」「利用者の送迎時は添乗業務のみなので、運転免許がなくても心配いりません」などと書かれた求人もある。

本来は運転免許を持っている人が望ましいといえるが、求職者が足りないために求人条件を妥協している施設も少なくないのが現状のようだ。また、「運転免許保持者優遇」と謳う施設もあり、これは給与での優遇というよりも、優先的に採用するという意味であることが多いので注意しよう。

デイサービス以外の老人福祉施設では、求人の条件に運転免許を求める施設は減少傾向にある。もともと夜勤と日勤の2交代制や3交代制で業務を回すのが一般的だったため、自家用車での通勤が当たり前だった。ところが、介護職の人手不足が深刻化したために、日勤のみという業務形態が採用され始めたのだ。日勤であれば帰宅時も公共交通機関が営業中なので、求人の条件に運転免許を挙げる必要もなくなっていった。しかしながら、介護職でキャリアを積み、いずれケアマネージャーなどの相談員になるつもりであれば、運転免許は早めに取っておくと良いだろう。なぜなら、相談員は各利用者宅を訪問する必要があるためだ。